2017.6.25;849号
(以下本文)
この場合、”和”を”アナログ”と言い換えてもいいかもしれません。
ほんの遊び心から作った試作品。デジタル環境での”ものづくり”の可能性を広げるものとなりそうです。
↑これは、シルバー製のブローチ。
「いろはにほへと…」を立体にしたものですが、
元となるのは、筆ペンで書いた文字。
それを、ジュエリーCAD(=JCAD)に読み込ませ3Dデータに変換。
3D データは、拡大・縮小はもとより修正や変更、使いまわしが簡単にできるのが特徴。
同じテイストの商品や、シリーズ化したデザインは得意といえるのも納得ができます。
そして、3Dデータを3Dプリント。
私が導入しているダビンチJr(XYZジャパン社;49,800円)の3Dプリンタを使い形状確認(3時間ほどで完成し、60円程の原価-PLA製-∗)。
∗PLA;ポリ乳酸(Polylactic Acid)、とうもろこし由来のエコ素材。
そして形状確認後、鋳造工場に投げかければ指定の金属で仕上がってくるでしょう。
そうなれば、3Dデータが作れることのメリットは、”素早く”、”安く”、”依存しない”に尽きるでしょう。
他に”依存しない”事は、大きな意味を持っています。
取引先の状況に影響すれば、これまでの流れが立ち行かなくなる事はよくあることです。
ビジネスのコントロールできる範囲を最大限にし、残りの部分はどこに投げかけてもいい状況。
また、大量生産・大量消費の終わった今、「Made for You」スタイルの在庫に資金をかけず、小さく生み出し、利益率の高いビジネスも育てることができそうです。
ジュエリーCAD(=JCAD)を導入したデジタル環境での”モノづくり”は、3Dプリンタのおかげで、このようにアイデアを容易に形にできるようになりました。
スマホ全盛、そして音声認識が次の時代を席巻しようとしているデジタル前提社会に、新しい価値観を持つ”モノづくり”の人々がどんどん生まれてきています。
大きな施設を構えてなければ不可能だったことが、個人レベルで生み出しやすくなってきています。
by デジタルジュエリー®